藩からの寺社境内の絵図面提出命令です。
一、三、十五行目の「歟、然」のような漢字に手こずっています。
読み方と意味を教えてください。

教えてgooのサイトで以下の二名から指摘がありました。その個所を青字で示しました。
@ jyomonjindさんから → こちら
A mb4808さんから → こちら
B jyomonjindさんから → こちら
C〜Ejyomonjindさんから
  
 これまでのまとめ → こちら

資料5  寺社調査





図3

図2 右に従い差し出した図面の一部
文政7年4月

図1 藩指定の図面様式
文政6年12月

図3は前記3行目にいう元禄年中書き上げたもの。絵図はなく元禄10年差し出した一部。



@jyomonjindさんから
一行目の字は「院」と「然」かと思います。
全文の中の読み方について小生の考えをお伝え致します。
一行目の「修絵」とお読みのようですが、これでは、意味が分かりません。
これは、「修験」ではないかと思います。寺社関連の文書には良く出てきます。
二行目の「西用紙」は「亜内紙」だと思います。
「亜内」は「案内」で、現代の読みとしては「あんない」ですが、古くは「あない」と読んだそうです。
「亜内」は「あない」の音による記述だとおもいます。
「あない」とは、官庁が作成した文書やその内容を後日の参考にすること、と国語辞典には見えます。
一行目の、寺社の寺の字は納得ですが、その他の行に登場する「寺」は「寸」の部分が気になります。
「寺」と「本」の区別がはっきり理解出来ませんが、この文書の場合は、いずれの場合も、「寺」と読む
のが正しいのかも知れませんが…。
なお、二枚目の五行目の「相改」の次の文字、「来」は、別な文字ではないかと思っていますが、
今日時点では、はっきりとした回答は出来ませんが、気になります。
「来中三月中」とは、いかなる意味なのかが分かりませんので…。
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お礼

お礼が遅くなりましたが多くのご指摘ありがとうございました。
一行目  「院」「験」どちらも気付きませんでした。「寺社院」「院修験」とはつながらないので「寺、社、院、修験、御朱印 并 除地 等の訳」と列挙と解するのでしょうか。
「訳」=由緒、由来等の意と解しました。でも「院」「修験」「御朱印」が具体的にどんなことを指すのかまだ納得できていません。

二行目 「西内紙」については、時代からして「西洋紙」と読んだのは大ミス。「亜内紙=案内紙」と読めると言われなるほどと思いました。質問時には省略しましたが
十五行目の次に1図があります、これがここでいう「案内紙」にあたるような気がします。

十二行目の「来中」は「来年」の写し間違いと考えるのは安易すぎますか。藩からのお達しが十二月、第2図が出されたのが翌年の四月です。
一、三、五、十五行目に「寺」が出てきます。一行目以外は寸の点が弱いが五行目は「寺」で間違いないと思うので全て「寺」でしょう。
ただ、「寺」にしても「本」にしても三行目、十五行目の赤線部の意味が不明です。

Amb4808さんから
西用紙ではなく 「西内紙(にしのうちがみ)」= 和紙の一種です。

「西の内紙」で検索すればヒットします。
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お礼
「西内紙(にしのうちがみ)」は知りませんでした。文字通りの素直な読み方ですが、jyomonjindさんの「案内紙」も捨て去れません。
紙の種類まで指定されたかもう少し調べてみます。
ありがとうございました。

B  jyomonjindさんから
「西の内紙」について 「西内紙」を使用して、竪帳に仕立てることと、書いているように読むのが正解のようです。


まとめ

 おかげ様でかなりの部分納得できましたので私なりにまとめます。
 一行目は院、御朱印、修験が土地や建造物を直接表示する用語でなかったので迷いましたが。「院」はもとが建物を表す語。
御朱印は朱印地を表しほとんど除地。修験は寺社にこだわらず院、房など修験の場と解します。要は何と呼ばれていようが、信仰に関係する土地と建造物すべてが調査の対象なので落とさず書き出しなさいと言うことでしょう。

 寺に見える字は全て「寺」と読みます。
三行目の「然」と見える字も偏の崩し「己」の最後、旁に行く線が「コ」に接触しているので異なって見えますが「こざとへん」で、これも「院」とします。三行目と十五行目は全く同じ語句と解します。


 この文で苦労したのは「院」と「験」が思い浮かばなかったことで、知識はもちろん崩し字の勉強がまだまだと実感しました。古文書は字ずらだけでなく全体から判読すべきとは承知して、ホームページに全文を出して助けを求めたつもりでしたが公開が不十分でした。


 余談ですが私の住んでいる山国北信濃は冠着山(姥捨)、戸隠をはじめ藩のおひざ元松代の和合院でも修験道が盛んだったそうです。身近にも天狗や山伏に関係する神社が数多くあります。

 全くの趣味・独学で古文書解読を修得する極意は@勉強の機会を積極的に確保することA仲間同士で互いに教え合うことB物怖じせず何でもひとに質問することだそうですので今後ともよろしく。

 参考サイトをホームページの参考室に示しました。


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