田山花袋  「たかとほは山裾のまち・・・・」

高遠町は桜の名所として知られる。高遠城址公園は、お花見の頃ともなると、観光バスが列を
なすということだが、普段は静かで穏やかな、しっとりとした情緒ただよう、城下町である。
町のメイン通りと思われる通りは、白壁にグレーの屋根に統一された町並みで、実に趣味が
よい。訪れた時は、9月。折りしも高遠町の秋祭りの日であった。赤い提灯をいくつか竹につけた
飾りは、鬼灯(ほおずき)のようで、愛らしい。
この美しい町並みのなかでも、ひときわ美しい佇まいの造り酒屋があり、その前に、田山花袋の
碑が建っている。愛らしい小さな白いはなが、碑を守るようにして咲いていた。

高遠湖の近くで撮影した花。
これが、ママコノシリヌグイ?
それとも、ミゾソバ?

高遠・花

田山花袋
1871〜1930(明治4〜昭和5) 栃木県生。小説家。
「蒲団」 「一兵卒」 「田舎教師」 「縁」 「髪」など。

たかとほは碑

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たかとほは拓本

たかとほは 山裾のまち
古きまち ゆきあふ子等の
うつくしき町    花袋

高遠・酒屋前

ほおずきみたいで可愛いと思っていたら
あとで鬼灯提灯という名前だと知った。

長野県上伊那郡高遠町