島木赤彦 「湖の氷はとけてなほさむし・・・」

下諏訪町。諏訪湖の湖畔をめぐる湖岸通りから、東方に細い道をすこし登った所に、赤彦が
晩年を過ごした家、「柿蔭山房」がある。昔話の中から出てきたかと思うような、かやぶき屋根の
懐かしい感じの家である。
現在は、下諏訪町が管理していて、観光客に公開されている。手入れのゆきとどいた庭には、
やさしい野草が花をつけ、ほっと心安らぐ空間である。その庭の一隅に、諏訪湖に向かうようにして
代表作 「湖の氷は・・」の歌碑が建っている。
島木赤彦は、諏訪市生まれ。短歌雑誌「アララギ」の中心的存在として、大正、昭和の歌壇をリード
した。アララギ派の歌人には、伊藤左千夫、斎藤茂吉、中村憲吉、長塚節、土屋文明など。

赤彦・湖の氷は・・
柿蔭山房

赤彦が晩年を過ごした家「柿蔭山房」
諏訪湖がうっすらと青く見える。


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「湖の・・」拓本

湖の氷はとけて
なほさむし三日月
の影波に
うつろふ    赤彦

純和風の清々しい庭、
端正な姿の碑、
決まりすぎ・・・と思ったら、
左隅にバッグが!

長野県下諏訪町柿蔭(しいん)山房庭内