太田水穂 「霜に晴れてつばらに見ゆる山並の・・」
上田市は四方を山に囲まれた城下町。その真ん中を千曲川が流れる。市の西南、塩田平は
信州の鎌倉と呼ばれ、条里制の美しい水田地帯に、古い寺院が点在し、このあたりは、歴史
散策が楽しめるところ。その塩田平のほぼ中央にある、朱塗りの社殿がひときわ目を引く神社、
それが生島足島神社である。
本殿の裏に回り込んだあたりに、この歌碑がある。どっしりとした三角形の大きな石に、太田水穂と、
その門人、峯村国一との歌を併刻した珍しい歌碑である。
長野県上田市生島足島神社境内
左側に峯村国一の歌
「千曲川遠く落ちゆく瀬の音を
夜々のまくらにおもいつつねむ」
国一
望郷
霜に晴れてつばらにみゆる山並の
はるけきかたに雪をもとむる 水穂