万葉集歌 「中麻奈尓宇伎乎流布祢能許藝弖奈・・・」

千曲川は長野県川上村に源流を発し、佐久平、小諸市、上田市と北流し、長野市で犀川と合流して大きな流れとなり
新潟県に入って「信濃川」と名を変える日本最長の河川である。
千曲市は、上田市と長野市の中間に位置し、市の中央を千曲川が流れる詩情あふれる市である。
千曲川に懸かる何本かの橋があり、そのひとつ「万葉橋」のふもと、堤防に沿って「万葉公園」がある。ここには
30其ほどの文学碑が建てられ、中でも「万葉集」の歌が際立っており、それ故に「万葉公園」と名付けられた。

この碑は、「万葉集」巻14、作者不詳
「中麻奈尓 宇伎乎流布祢能 許藝弖奈婆 安布許等可多思 家布尓思安良受波」
「なかまなに うきをるふねの こぎでなば あふことかたし けふにしあらずは」
重厚な万葉仮名で書かれている。筆者は、万葉集研究で知られる文学博士、犬養孝氏。

なかまなに 浮きをる船の 
漕ぎ出なば 会うことかたし
今日にしあらずは

長野県千曲市・千曲川万葉公園内

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