若山牧水 「うす紅に葉はいち早く萌えいでゝ
咲かむとすなり山ざくら花」
うす紅に葉はいち早く萌えいでゝ
咲かむとすなり山ざくら花 牧水
長野県塩尻市広丘 塩尻短歌館 歌碑公園内
塩尻市広丘は、「短歌の里」と呼ばれる。太田水穂、四賀光子、若山牧水、若山貴志子、島木赤彦、窪田空穂など、多くの歌人がこの地に集い、活発な作歌活動を展開した。広丘の地は、太田水穂にとっては生誕地であり、島木赤彦にとっては、広丘小学校校長としての任地であり、若山牧水にとっては、妻貴志子の生誕地である。
塩尻短歌館は平成四年、このような近代短歌の潮流を記念すべく、また今後の短歌の拠点として開館された・。その横に公園があり、松林のあちこちに歌碑が点在する。そのひとつが、この牧水の「うすべにに・・・・」の歌碑である。きわめて美しい碑だ。
牧水の丸みのある甘い字が、この柔らかな歌をさらに優しくしている。
塩尻短歌館 本棟造りの美しい建物